指は動くのに速く弾けない

先日、生徒が、速い曲をゆっくりと弾いていたので、「なんでゆっくり弾くの?指はよく動くよね」と問いかけました。その生徒は、指の動きがよく、曲もしっかりと練習してきている様子でした。

そしたらその生徒は、
「指は動くんですが、気持ちがついていかない」と。

すごくよくわかります。小学5年生の女の子ですが、なかなか言葉のセンスがいいです。僕は、今まで、速い曲で失敗する時は、「集中力」や「頭の回転」という言葉を自分にかけてきましたが、「気持ち」の方がしっくりきます。こういうときはたいてい必要以上にゆっくりなるんですよね。

逆の状況に陥ることもあります。ピアノは、一台一台タッチ感が違って、妙に指運びがいいピアノがあります。そうすうと「この速さ無理、この速さ無理」って思っているのにどんどん加速していって、事故を起こします。弾きはじめる直前まで「慎重に、少し速度を抑えて弾こう」と思っていたのに指は気持ちを全く汲み取ってくれず、勝手に暴走するパターンです。これはハラハラします。事故の直前ですから。

今日は、久々に、ショパンのエチュードop.10-4を練習していましたが、ゆっくり片手ずつ練習してからのゆっくり両手の予定が、まず、時間がないという言い訳のもとに、片手練習を省き、ゆっくりやったのは、最初の1回だけで、気づけば一生懸命速く弾いていました。

結局の話、必要以上にゆっくり弾いてしまうのも、実力以上に速く弾いてしまうのも、自分の気持ちをうまくコントロールできていないということです。俺。

ゆっくり練習の必要性については以下の記事で触れています。

ジユン

ジユン練習って最高!

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東京都出身。仕事は、ピアノ教えたり、たまに弾いたり、曲を書いたり。ピアノ好きだが練習は大嫌いであまりしない。そのため、演奏はミス多め。好きな言葉は、「かゆいところはかゆいまま」。好きなスポーツは野球。ニックネームは、兄貴だけが使う呼び名、由来は謎。
年齢は、理由もなくなんとなく内緒にしていたらどんどん言いづらくなって、いまだなんとなく非公表。

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