スケールを滑らかにする基礎

スケール(音階)の練習をすることは、ピアノ演奏にとって大切なことだ。初心者がスケールを滑らかに演奏できない場合、原因は様々だが、一番多いのが1指の使い方だ。

まずは、平らに弾くことを心がける

音楽は、拍子の中で動くものだが、必ずしも音の大きさだけで表現するものではない。伴奏で拍子を出すこともあれば、前後の雰囲気だけで表現することもある。あえて拍子感を出さない部分もあるかもしれない。スケールは、流れるような雰囲気を出すことが多いので、高い音へ向かいクレッシェンドをかけたり、低い音に向かいディミヌエンドをかけたりするのは基本としてあるが、拍子を出す為に音の大きさを変化させることはあまりない。そのような曲があったとしても、曲によってどの部分に拍がくるかわからないので、純粋なスケールの練習で意識する必要はない。

スケールの初期練習では、どの音も同じ大きさの音で、流れるように演奏することを目標としよう。

ハノンNo.39でも、もちろん拍子は書かれている訳だが、あまり意識し過ぎてアクセントをつける癖をつけないように気をつけたい。拍子を取るのが苦手な場合は、スケールが滑らかに弾けるようになってから、拍子を取る練習をすればいい。あくまでも拍子を取る練習であり、スケールの練習とは分けて考えよう。

1指打鍵時に手首を下げない

拍子をとるためにアクセントをつけないようにすることを取り上げたが、アクセントがつきやすいのはそこではなく、「1指」が打鍵するときだ。スケールを弾くときは、1指がポイントとなることはわかるだろう。一番よくあるのが、1指を打鍵するときに手首を下げてしまうケースがよくみられる。

大抵の場合は、スケールに関係なく1指を弾くときに手首を下げる癖がある。また、ハノンをやっている場合は、手首の力を抜かせる目的で、手首を下げる動作をさせることがあり癖づくこともあるだろう。いずれにしても、脱力は大切だが、手首は安定させる必要があり、手首の動作を利用するのはフレーズに合わせて行いたい。

もう少し強い癖だと、弾く度に手首を上下させている人もいる。この場合は、スケールの練習に入るよりも、ハノンNO.1~で、手首を安定させた状態を作った方がいいかもしれない。いずれにしても大切なのは、「手首の安定」と「脱力」だ。

1指を打鍵する時「パー」にするイメージ

1指の打鍵時、「手首を下げないように」「アクセントがつかないように」と言って、すぐにコツをつかめる人と、なかなかつかめない人がいる。うまくできない場合、まずは「手首の安定」を目指して練習しよう。コツは、1指を打鍵するときじゃんけんの「パー」を出すイメージだ。動画を見ながらイメージしてほしい。

1指の打鍵時、手首を下げてしまう。全ての打鍵で手首を上下させて弾いている人もいる。
    1. 最初の打鍵(1指)は、鍵盤に触れる程度、手首の高さが変わらないように注意をしながら、「ファ」で1指を打鍵する直前に手を「パー」にしてみよう。手首を下げなくても1指は、勝手に鍵盤の高さにまで下がることがわかるだろう。下がってくるときも同様にやってみよう。
    2. 慣れてきたら、徐々に速くしてみよう。「パー」のイメージは忘れてはいけない。そのままでは次の音が間に合わないので、動作が小さくなってくるはずだ。

いつまでの「パー」をイメージする必要はない。コツをつかんだら、よりよい弾き方を求めていろいろ試してみよう。

スケールのテクニックを使う曲はたくさんあるが、子供のときからモーツァルト「トルコ行進曲」が悩みの種。いまだに、軽やかに弾くことができず、上達しない。とても好きな曲だから演奏する度に(うまく弾けず)ストレスがたまるが、好きだからまた弾きたくなる。うまく弾けないのに弾いていて楽しい曲、ストレスでも弾きたくなる曲があるから不思議だ。

うまく弾けない理由もわかっている。苦手な部分をしっかり練習をしていないから…。○0年も。

ちなみにそのミスだらけの演奏はこちら

うまく弾けるまでたくさん録画し続けようと思う。

ジユン

ジユン練習って最高!

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東京都出身。仕事は、ピアノ教えたり、たまに弾いたり、曲を書いたり。ピアノ好きだが練習は大嫌いであまりしない。そのため、演奏はミス多め。好きな言葉は、「かゆいところはかゆいまま」。好きなスポーツは野球。ニックネームは、兄貴だけが使う呼び名、由来は謎。
年齢は、理由もなくなんとなく内緒にしていたらどんどん言いづらくなって、いまだなんとなく非公表。

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