子供にピアノを練習する習慣をつける方法

練習嫌いの僕は、人生をかけて、練習せずにピアノを上達させる方法を見つけたいと思っています。ただ、すぐには見つかりそうもありません。その方法を見つける前に、僕は死んでしまう可能性が高く、練習嫌いのお子様は、とっくにピアノを卒業している可能性が高いです。そういうことで、どうすれば練習する習慣が身につくのかは考えておいた方がよさそうです。

ちなみに僕は、練習嫌いといっても、全く練習しない日はほとんどなく、練習時間が1日で2時間以下くらいの時「練習しなかった日」と言っています笑。その理由は、練習したと感じていないからだと思います。他にやることもたくさんあれば、誘惑もたくさんありますので、ピアノピアノと言ってはいられないかもしれませんが、全然練習しないのも困ってしまいます。

あの手、この手で疲れきっている保護者は、結果や正解を求めずに、力を抜いていきましょう。子供の行動は読めませんから。楽しく練習してほしい、子供自ら興味を持って取り組んでほしいなどと思っていると、イライラするだけです。音楽に興味がありそうだからやらせた場合は、理想を持ってしまいがちですが、練習が楽しいと感じる子供がどれほどいることか。ピアノは好きだけど練習はちょっと…、と僕も思っています。それでも、上手に弾けたら嬉しいし、楽しいわけです。

ピアノの練習は継続しなければ意味がない

ピアノを上達させるには、何よりも練習することが重要だ。しかし、大人も子供も関係なく、音符を読んで鍵盤を覚えて、両手を動かす作業は、短時間でも乗り気のしないもの。

目標として習慣づけることだが、習慣づけもなかなか難しい。幼児や小学生は、自発的に練習しない場合、保護者がうまくコントロールしてあげる必要がある。

「毎日、当たり前のように練習すること」、これが最も大切だ。考慮した方がいいのは、最低数年続けなければならないこと。「毎日」という言葉で、レッスンでやったことや宿題を、毎日練習させようと頑張ってしまうケースがあるが、多くの場合は、息切れ状態に陥る。

いろんな曲が弾けるようになることはとても楽しいことだ。しかし、ピアノは、その基礎をつけるための訓練が他の習い事に比べて少し大変かもしれない。そのことを理解した上で、極力子供が負担に感じないよう注意しながら戦略を立てよう。

習慣をつける方法をいろいろと試してほしい。

大人になったとき、ピアノが弾けて後悔している人に、出会ったことがない。どちらかといえば、「もっときちんとやればよかった」と言っている方が多いように感じる。大人になってから、また、弾きたいと感じる方もいる。

タイプによって練習方法は違うが、なかなか練習をしないと悩んでいる保護者の方に、一つの例として、参考にしていただければと思う。

すぐにはできるようにならないことを理解する

保護者がレッスンを見学していると、できないことが歯がゆくて、注意したくなる気持ちはよくわかる。しかし、すぐにできるようになることもあれば、ならないこともある。他の子はできていて、わが子がなかなかできなければ、親としても心配になるだろう。

本人も、すぐにできるような気持ちでいると、もちろん最初は簡単なので、問題なく進んでいくわけだが、そのうちうまくいかずにやる気をなくす。すぐには弾けないけど、少しずつ練習すれば必ず弾けるようになることを理解することが大切だ。これは最初からよく言い聞かせる。

レッスンをきちんと受けられない子もいる。練習をしない子もいる。優先にさせることは順に、「レッスンをまじめに受けること」、「話や演奏をきちんと聞くこと」、「恥ずかしがらずにやってみること」、「できる範囲で、毎日、練習すること」「宿題をやること」で、できないことがあれば一つずつできるようにさせる計画を立てよう。

素直に話を聞く子が、上達が早いのは言うまでもない。練習をほとんどしない子でもレッスンをまじめに受けて、話や演奏をよく聴く子は、上手になることが多い。それを一番に考えたうえで、家での練習方法を考えよう。

しかし、レッスンをまじめに受けていても、小さい子は、不安だったり自信がなかったりして、なかなかできるようにならないこともある。特に、レッスンを見学している親は、長い期間を視野に戦略を練る。なお、レッスンの態度は、3年生から4年生くらいで、だいたい直るので、そこまで心配する必要はない。もちろん、なるべく早くきちんとレッスンを受けたほうが、難しくなってきたときに苦労が少なくて済む。

本人もそうだし、ピアノを習ったことがない保護者の方の場合も、理解しないといけないのは、ピアノはすぐにはうまくならない。そして、幼児であってもそこそこ難しいことをやらせるので、人によってできることとできないことが全く違い、差が出るように感じる。教えている方からしても、課題に出したことを全部こなしてくるとは思ってないし、レッスンでできないことがあることも当然だと考えているので、できないことを気にしてはいけない。

保護者が気にするのは、他の子ができていて、自分の子ができていないこと。他人と比較して、できるできないを気にする必要はない。また、先生に毎回注意されることがあり、気になる方もいるかもしれないが、すぐにできるようになってほしいこともあれば、数年先でも構わないと思っていることもある。

よくある例が、楽譜だ。まだ、小さいから読めなくても仕方ないと思い、読んでもらうことを当たり前にすると、気づけば10年やっていても満足に楽譜が読めない子もいる。読んでもらうことが当たり前になってしまうのだ。次週、うまく読めるように期待しているわけではなくて、楽譜を読む大切さを伝えている部分が大きい。楽譜のしくみを理解していても、譜読みができるということではない。

楽譜を読まなくても進んでいく子がいるが、楽しい曲が出てくきはじめたいいところで挫折することが多い。人によって違うのはもちろんだが、初級の段階を終えられる子は少ない。初級の曲で有名なのは、ベートーヴェンの「エリーゼの為に」だ。練習曲で、あの長さの曲は、中級向けの曲でもあまりないが、技術としては、あの程度のレベルの曲が、毎週、課題として渡される。譜読みの力がなければ、弾ける力があってもついて来るのは至難の業だ。

挫折するポイントは人それぞれだが、人気の挫折ポイントがあるなら、それを初期段階から避けられるように導くのは当然のことだ。楽譜は、稀に不得意ではなく本当に読めない子がいて、目の動きや線の認識力でだいたいわかるが、もし医者から言われている場合は、きちんと先生に伝えよう。それ以外は、図形が極端に苦手でない限り、数年で読めるようになる。

「数年」という言葉をどう捉えるか。数年後までにできるようになることを目指して、小さい頃から声をかけている。目安としては、小学4年生までにはどんなに難しい曲であっても、譜読みはできるようにしたいところ。楽譜については別の記事にして解説したいと思うが、ピアノに限らないことだが、小さいころからの音楽教育は、いろんなことを考え、できるようになる年齢になるまでの下地を作っていることを忘れてはいけない。

逆に、保護者ができないと決めてしまうこともある。年齢のことや性格などその子のことを一番理解しているのは保護者であるが、保護者ができないと思っていると子供にも伝わるので気をつけよう。もちろん、何か事情がある場合は別だが、やる前からできないと決めつける必要はないし、少しくらいできなかったからと言って諦める必要はない。

何事もある一定期間続けなければ、できるかできないかは判断がつかない。一定期間やってみて、その子に向かないのだったら、違うことを取り入れることになる。できなくても、演奏に必要なことであったら続けることもあるだろう。できないことは悪いことではないし、過度な負担をかけるのでなければ、できるようになるためにできないことをやり続けるのは悪いことだと思わない。

モチベーションを上げることの重要性

ピアノや楽器の難しいところは、練習は一人、レッスンもマンツーマンと、慣れてしまうと刺激が少ないにも関わらず、やることが複雑で感覚的、どんどん曲をこなさないといけない、音符を読まないといけない、正確さを求められると、面倒で飽きる要素がたくさんある。

発表会やコンクールは、数少ない刺激を与える機会なので積極的に参加しよう。

男子と女子の違い

性格によって違うことは言うまでもないが、個人的な感覚として、男子と女子では違う。

ピアノは女子が圧倒的に多いが、慎重な子、間違えることにも非常に敏感な子が多く、少しレベルの高い曲になるとできるかどうか不安に思う子が多い。そのため、どんなに演奏してみたい曲があったとしても、難しいからと躊躇する傾向がある。年齢が進むにつれ、いい意味でも悪い意味でも切り替えが早く、一生懸命上達を目指すタイプとのんびりとやるタイプとではっきりと分かれる。発表会やコンクールでも、慎重な分、大きな失敗は少ないのですが、ちょっとした失敗でも、非常に大きいこととしてとらえてしまうことがある。ペースを守る傾向があり、大きくなっても、練習時間はやや多くなるか、あまり変わらない。

他方男子は、楽譜を読むのも指を動かすのもコツコツ練習するのも、女子に比べると苦手としている子が多く、モチベーションの上がり下がりも大きいが、自分が気に入った曲であれば、難しい曲であっても挑んでいく傾向がある。練習しない割にはプライドは高く、プライドが高い割には発表会の本番で非常に緊張でガチガチになってしまう子が多い。ただし、高学年になると、レッスンの態度が、女子よりも真面目になり、本番でも落ち着いて演奏するようになる。だからといって、練習をたくさんするようにはならないのが悩みどころ。しかし、突然目覚めて、たくさん練習し始めるようになる子も多い。

女子は基本的にきちんと毎日練習させることを重要視してコツコツレベルを上げること、男子は、基礎ができた時点で、レパートリーを増やしたり、コンクールや発表会に積極的に参加させるとよい。当然のことながら、人によって違うわけだから、ここでは男女での傾向を言ったが、男子でも慎重なタイプもいる。

練習を続けるために必要なこと

やる気があるときとやる気がないときを見極める

保護者であればすぐにわかると思うが、子供はやる気があるときとないときの差が激しい。やる気があるときは、どんどん練習をさせよう。練習曲(宿題)を含めて練習させるのがポイントだ。あまりやりたがっていない場合も、各曲2回は繰り返し練習させるように、うまく声をかける。

ただし、宿題の練習を進んでやらないからといって、きつい言葉はかけないようにする。さらっと声をかけて、やらなければ、仕方ない。目的は、やる気がないときでもある程度の練習をする習慣だ。しかし、やる気があるときに宿題をやらないのはもったいない。ご褒美や交換条件を用意してでもやらせた方がいい。

イライラする気持ちは抑える。爆発しないよう辛抱することになるわけだが、相手は子供だ。自分が、スマートスピーカーになった感覚で声かけをすればいい。そのあたりは、普段の接し方にもよるので、ピアノのときだけ急に怖いだとか急にやさしいということがないようにしよう。

さて、問題はここからだ。やる気がないとき。これがなかなか難しい。「やる気」や「気持ち」と練習は別問題であることは、大人でもできる人がどれだけいるのか。個人的には、これがしっかりできるようになれば、ピアノだけではなく、勉強などにもいい影響を与えると思う。今日は疲れているから練習はやらないというのであれば、明日も疲れているだろう。体調が優れている日は来ない。体調が悪いのか、無理なことをさせているのかをきちんと判断してあげるのも保護者の役割だ。

見ている以上にやる方は負担になっていることを理解する

ところどころ止まってしまうが、どうにか課題曲を弾けるようになったら、保護者は、もっときちんと練習させようと考える。しかし、練習している本人からすると、保護者が思っている以上に、難しく感じていることが多い。それを理解してあげることが重要だ。「もう少し」「その部分だけ集中すれば」という

また、楽譜を読む、鍵盤を覚える、リズムをとる、耳で聴くという、様々な訓練をしていく中で、苦手なところが出てくるのは当然なことで、例えば、テキストが順調に進んでいても、手を置くポジションが少し変わっただけで、その子供には受け入れがたいことかもしれない。

練習する習慣を長続きさせるために必要なのは、「練習が大変だと思わないようにすること」「モチベーションが下がった時に、練習を続けさせること」

本人がやる気になっているときは、何も言わなくても練習したり、一声かけるだけで一生懸命やる。重要なのは、モチベーションが下がっているときに、練習を維持することだ。その為には、「レッスンの宿題をこなすこと」と「ピアノに触れること」を分けて、考えればいいでしょう。

練習しないと「お菓子は抜き」「ピアノを辞める」は逆効果

きちんと練習してほしいあまり、つい言ってしまいがちな言葉だが、すぐに練習をやればその子には効果がある。ただし、ほとんどのケースは効果がないだろうし、仮に今日やっても明日はやらないだろう。一生お菓子を与えない強い心を持っていればいいが、根負けは目に見えている。習慣化させる方法としては、効果が薄めだ。

特に「ピアノの練習をしなさい」と子供に声をかけても嫌がってしまい、「じゃ、ピアノ辞めなさい」と言ったら、それも「嫌」といわれたとする。そのままピアノを続けさせたら、ピアノの練習をしなくてもピアノは辞めなくていいという考えになる。ピアノの練習をしなくてもいいと思わせたら逆効果だ。

「練習しない」という選択も「ピアノを辞める」という選択もないことを子供に理解させる

一見すごく厳しいことのようだが、こちらの方が負担はない。面倒なことをやらなくて済むという選択ができれば、特に子供ならそちらの方を選ぶのは当然のことだ。両手になって、難しくなるタイミングなどは、練習が嫌でたまらない時期もあるかもしれない。習い事の中でも、音楽は、かなり細かい作業と多くの知識が初歩の段階でも求められる。子供がピアノに興味があっても、大変だからできないと考えてしまうのは当然のことだ。

きちんと歯を磨く、手を洗うことと同じように、ピアノも練習する。ただし、いきなりレッスンで出た課題を習慣にして毎日やらせようとしたら、ピアノが嫌いになるかもしれない。

最初から理想的な練習を求めないことだ。一生懸命、練習曲を、毎日、苦手なところを中心に、何度も繰り返し練習する、そんなことができる子は少ない。

ご褒美は使えるツール

モノで釣るのはどうかと考える人もいるかもしれないが、ご褒美は、気持ち前向きになるので、毎日は難しいかもしれないが、1週間や1ヶ月単位で、「本人が喜ぶ」ご褒美を考えるといい。1ヶ月は、スパンが長くて、もし失敗した時、翌月になってしまうとやる気をなくす可能性がある。1週間くらいで、毎度のことなので費用的な負担が無し、もしくは小額でできることを探してみよう。

保護者の話を聞く中で、ご褒美ツール第一位は、「ゲーム」だ。ピアノの練習をしたらゲームをやっていいという、ご褒美というよりルールを作るようだ。ゲームをほとんどやったことがない著者から言わせれば驚くばかりだが、急に練習してくるようになった子供の保護者に聞くと最近はほとんどゲーム関連で釣っているようだ。

ご褒美を与える場合は、ピアノの練習の際、必ず宿題として出された曲もやらせる。少しくらいの負担は、希望がかなえば問題ないだろう。ゲームをやっているときには、忘れてしまう。逆に、ご褒美だけ持っていかれる事態にならないように注意しよう。

当たり前のように練習をさせること

どのような状況であっても、ある程度の練習時間を持たせることが大切だ。その為には、まず、歯を磨くこと、手を洗うことと同じようにピアノを練習させる。そこに、「やろう」という提案は必要ない。当然のこととしてやることを求める。

「先に手を洗っちゃって!」「お菓子の前にピアノ練習しちゃって!」「ゲームする前にピアノの練習でしょ!」

「ピアノの練習を習慣化させること」と「レッスンで出た課題を練習させること」を分けて考える。子供であっても大人であっても、難しい課題、苦手な内容、発表会で長時間練習した後などは、モチベーションが下がることがある。モチベーションが下がっているときに、親がどんなに一生懸命練習を促したところで、本人はやる気にはならない。レッスンでは、扱う曲は難しくなっていくので、どこかで躓いてもおかしくない。

練習を二段階に分けて、「モチベーションを下がったときでも練習を維持」することから始め、本人が楽譜や鍵盤をしっかり把握できるようになったら、レッスンの課題も毎日の習慣としてできるようにしていくと、モチベーションが高いときはレッスンの課題に一生懸命取り組み、モチベーションが低いときも、最低限の課題を弾く習慣がつく。

特に子供は、ちょっとしたことでやる気を失うことがある。それでも、スポーツのように、ある程度の他の人と一緒に練習するような機会があれば、自然と持ち直せることが多いが、ピアノは基本的に個人レッスンで、練習も一人、他の人がどんな状態かわからない。モチベーションが下がっているときにどうするかが一つのポイントとなる。

レッスンで与えられた課題の練習

本人がやる気のときは、言うまでもなくレッスンの宿題も毎日やらせる。声をかけてみるのが大切だ。その時の反応を見ながらやる気を判断しよう。特に、幼児や小学校低学年は、楽譜を読む力が十分についていなければ、指もまだよく動かない。レッスンの課題は、ステップアップしていくので、難しい課題を出す機会が増す。大人も同じだが、子供もできないことに対しては抵抗があるので、無理をさせてはいけない。

やる気が感じられないときは、週に一回でもやらないよりはいい。ただし、レッスン日以外に、最低1日は宿題に目を通すことはしよう。レッスンを見学していると歯がゆい思いをするかもしれないが、教えている方からすれば、いろんなタイプの生徒を見ているので、状況によって対応していく。

どんなに今まで上手くいっていたとしても、両手になったり、曲の難易度が上がったりすると途端にやる気をなくしてしまうことがある。その状態になった場合、それまで宿題を毎日やっていたとしても、無理にやらせようとせず、量を減らしたり、練習日を減らす必要がある。無理に課題を全部こなそうとする必要はない。

これとは別に、「毎日の練習を習慣化する」練習をしよう。

習慣化するための練習

ピアノを毎日の習慣にするには、手始めにすでに弾ける曲(好きな曲、よく弾いている曲)を、毎日、同じタイミングで1回だけ弾かせてみることだ。ここで大切なのは、1日目に、やらせすぎると次の日にはすでに面倒になってしまうこともある。それを防ぐため、「あっという間に終わる」「こんなものでいいんだ」と感じさせる。トイレのあと、お出かけしたあとの手洗いでも、「10分は手を洗い続けなさい」と言われたら、面倒で手を洗わなくなってしまうだろう。

二日目以降、短時間であっても、毎日となれば、面倒になる。ただし、体調不良以外のときは、選択の余地を与えない。トイレのあとの手洗いで、面倒なときはやらなくていいと言うだろうか。

習慣化する目的では、最初は1分以内で終わっても構わない。いずれ、そこにレッスンの練習を組み込んでいく。

練習時間が30分程度になっても対応できるようなタイミングがいいだろう。理想を言えば同じ時間。ただし、曜日によっては、他の習い事もあるかもしれないので、夕食30分前にやらせるというのも方法の一つ。また、毎日できない子もいるかもしれない。その場合は、曜日と時間を固定することをお勧めだ。

選曲

習慣化の手始めに練習させる曲は、短くて簡単で、できれば本人が気に入っているものがいいだろう。飽きたとしても1週間は同じ曲をやらせる。これは、宿題を組み込めるようになったとき、レッスンは基本的に週一回ですので、ペースを作りやすくするためだ。必ず1週間で変更する必要はなく、ずっと同じ曲を弾き続けても構わない。

1回から2回、そして宿題の練習へ

一日1回の習慣化ができたら、今度は、同じ曲(好きな曲)を2回弾かせる。ピアノに反復練習は欠かせない。同じことを2回やらせることで、繰り返し練習できる精神力を持たせる。

 

それもできるようになれば、レッスンの宿題も組み込んでいくわけだが、やり始めるのは、鍵盤を覚え、楽譜が読める状態になってからだ。宿題は、複数の曲をやっていることがほとんどだと思うが、主要教材の1曲だけでもいい。片手ずつでもいい。これも、1回ずつから始めて、2回ずつできるようにしていく。

ルーティンを増やす場合は、何かきっかけを作ってあげると受け入れやすい。例えば、誕生日、進級、コンクールで入賞、教材が完了などだ。前もって「6歳になったら毎日の練習は、好きな曲を2回弾くんだよ」と当然のように言い聞かせておくと、抵抗も少ない。

慣れてきたら、指の運動をも組み込む。これも1回から始めて、2回できるようにする。

  1. 好きな曲を2回
  2. テクニック2回
  3. メインの練習曲を2回

ここまでできるようになれば、あとは比較的安定している時期に、上記の内容にこだわらず、レッスンで出された課題をやるように促す。ただし、最初は、10分で練習をやめさせる。逆に、10分以内の場合も、上記の1-3を最低限やっていれば、何も言わない。やりたいときに時間を制限することで、次の日もやりたいという気持ちを持続させていく。年齢やレベルに応じて、練習時間も、のばしていくといいだろう。

レッスンの課題を自分でできるようになった時点で、「宿題の練習」を別に設ける必要はない。ソルフェージュもこの中に組み込むようにできれば理想だが、自分でやるのは、なかなか難しいので保護者に余裕がある場合のみ取り組んでみよう。

書く宿題が出た場合、別途、時間を作る必要がある。また、子供だけでできない場合、保護者はできる限りのことをしてあげよう。レッスンだけ受けているよりもずっと上達するだろう。

まとめ

”当たり前のように毎日練習する習慣”

  1. 宿題を練習すること
  2. 毎日の練習を習慣化すること
【ポイント】
  • やる気があるときは、好きに練習をさせる
  • やる気がないときは、好きな曲だけ数分でも練習を継続させ、毎回でなくていいので数日に一度はレッスンの宿題もやらせる。最終的に、宿題を「毎日の練習」に組み込んでいく。
  • やる気があるときではなく、やる気がないときでも練習ができる習慣を身につけるのが目的

ご紹介した方法は、あくまでも趣味でやっている方向けで、小さいうちからプロを目指している場合は、方向性としては間違っていないが、これだけでは練習不足。

この記事を読んでいる方は、子供がピアノの練習をせずに困っていると思うので関係ないが、もともと毎日練習している子に、この方法は必要ない。また、「ピアノを練習したあとにゲーム」というご褒美を与えるやり方の場合は、最初から宿題も取り込もう。あまりに短時間では、ご褒美にならない。少しの子供に負担をかけて、そのご褒美というのが理想的だ。

経験だけでの解説のため、参考程度に。

ジユン

ジユン練習って最高!

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東京都出身。仕事は、ピアノ教えたり、たまに弾いたり、曲を書いたり。ピアノ好きだが練習は大嫌いであまりしない。そのため、演奏はミス多め。好きな言葉は、「かゆいところはかゆいまま」。好きなスポーツは野球。ニックネームは、兄貴だけが使う呼び名、由来は謎。
年齢は、理由もなくなんとなく内緒にしていたらどんどん言いづらくなって、いまだなんとなく非公表。

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