小学校のころは、全音の青色の楽譜がカッコよくて、早くほしいなぁと思っていました。そして、最初に手に入れたのがツェルニーだったのです。それからは、青色の楽譜を見ても、ため息しか出なくなりました。でも、デザインは好きですね。シンプル。
その後、ソナタとかをやり始めると、輸入版の楽譜を持っている人に目がいくようになりました。ヘンレ版やウィーン原典版は、憧れますけど結構なお値段なんですよね。あとパデレフスキ版、ショパン弾くならちょっと全部そろえようかなんて考えたりして、弾けやしないし、金も無いのにね。
でも今のお若い人たちはいいですね。代用品がたくさん売ってますからとりあえず雑貨買っとけば持っている気分を味わえます。
楽譜と同じデザインの雑貨が増えましたよね。僕も、ヘンレ版のクリアファイルをおまけでもらったことあります。
デザインで言えば、いつの日からか全音からミニサイズの楽譜が出ましたよね
これ最初見た時、ツボでしたよ。ベートーヴェンとかすごく分厚いのにミニサイズでかわいらしいんです。スコアなんかはずいぶん昔から小さいサイズのものが、売ってましたけど、ピアノ教本がミニサイズ、友達と楽譜屋で爆笑した記憶があります。「ちっちゃ」って。読み物としてはいいですよね。ピアノの譜面台に置いたら音符が見えないような気がします。
僕の場合、結局、先生が指定したものを買うか、指定されない場合もいちいち確認したと思います。
はじめに
楽譜を購入しようとするときに、同じ曲集でも様々なものが出版されていて、どれを購入するのかわからなくなることがある。もし、あなたが先生のもとで習っているのであれば先生に確認するといいだろう。ここでは日本でも比較的購入しやすい代表的な版を紹介する。
ヘンレ版
独特のブルーの表紙(ヘンレ・ブルー)が特徴。1948年設立のヘンレ社は、原典版の老舗。他社が注釈をつける中、作曲者の自筆譜を忠実に再現する。創業者の指導の下、発足当初から事業は「特に18世紀と19世紀からの学術的根拠に基づき、音楽の原典版の出版を保証する」ことであった。かなり多くの作品を扱っており、古典派からロマン派までの主要な作品は網羅している。通常、”原典版”と言えばヘンレ版だ。
ウィーン原典版
赤い表紙が特徴。日本語版が音楽之友社から出ている。ユニヴァーサルエディション社とショット社で出版。運指を再検討していて、学習側面が強い。曲集ごとに世界的な演奏家が編集責任者を担当している
ベーレンライター版
何も変えないことにこだわった原典版。自筆譜や当時の資料をもとに楽曲に新しい解釈を打ち出している。
パデレフスキ版
校訂版。ショパン演奏の源流で、ピアニストの巨匠の多くが利用していたと言われている。ショパン作品における信頼度は高い。校訂を行ったのはショパンの母国ポーランドの首相だったパデレフスキで、彼は有名なピアニストだった。
ナショナル・エディション(エキエル版)
最近よく見かけるようになったポーランド出版の原典版。ショパン生誕150年記念事業としてピアニストのヤン・エキエルが編集責任を務めた。
コルトー版
表紙が印象的な校訂版。ピアニストのアルフレッド・コルトーが校訂した。ロマン派の曲の中でもショパンに対しては強い思いがあったようで、運指、トリル、スラーについても解説を加え、さらに練習法まで掲載。微妙なタッチや音色の違いにこだわりがある。
原典版と校訂版
- 原典版(批判校訂版)
ヘンレ版、ベーレンライター版、ウィーン原典版 - 校訂版
全音楽譜出版社、春秋社、エキエル版、パデレフスキ版、コルトー版、ブゾーニ版