楽典

演奏記号と演奏用語

音符を並べるだけの楽譜であれば、演奏者は作曲家の意図を楽譜から読み取ることは難しい。作曲家は、その意図を伝えるために演奏記号や演奏用語を楽譜に記入するのが一般的である。しかし、すべてを伝えることは困難であるので、演奏家によって、解釈に幅が出ることは当然のことであろう。記号や用語の使用方法も時代や作曲家による違いが見受けられ、正しい意図は作曲家本人にしか分からない。演奏者にとっては、曲をイメージするための補助的な役割と言えるだろう。補助的な役割といっても、それ以外のヒントが楽譜では少なく、時代背景や作曲家について調べたところで、その曲の演奏について直接的なヒントを与えてくれるわけではないので、演奏記号と演奏用語は、演奏家にとって非常に重要なヒントである。

前述の通り、時代により記号や用語の使い方が変わることもあるし、作曲家によっては、個々に特別な意味を込めていることもある。広く使われるようになれば、意味も広がることもあるし、意味そのものが変わることもありうる。そのため、演奏記号や演奏用語を学ぶときは、現在、まとめられている一般的な意味や使用方法を学び、演奏する曲について調べる際に、その時代の使われ方やその作曲家の使い方について学べばいいだろう。少なくとも特定の時代や地域、作曲家の示した狭い範囲での意味にイメージが支配されることのないようにしたい。

音楽用語は、通常、イタリア語を用いるが、ロマン派以降は、ドイツ語やフランス語も用いられるようになった。最近では英語の表記も珍しくない。イタリア語で示されるのが一般的である用語も英語で示される楽譜も見かけるようになった。

イタリア語の読み方

音楽用語の多くは、イタリア語の表記で、読み方はローマ字読みで問題ないが、綴りによって発音がわかりにくいものもあるため、ある程度、知っておくと覚える助けとなる。これは、イタリア語の学習の為ではなく、あくまで音楽用語を覚えることが目的なので、細かい内容を確認する場合は、語学書を参考にしてほしい。

イタリア語の綴り字と発音

aeiou
bbabebibobu
ccachechicocu
ciace / checiciociu
チャチェチョチュ
ddadedidodu
ディドゥ
ffafefifofu
ファフェフィフォ
ggagheghigogu
giage /giegigiogiu
ジャジェジョジュ
gliagliegligliogliu
リャリェリョリュ
gnagnegnignognu
ニャニェニョニュ
hha ho
iiaie ioiu
イェ・イエ
j, kもっぱら外来語に用いられる
llalelilolu
mmamemimomu
nnaneninonu
ppapepipopu
qquaquequiquo
クワクエクイクオ
rrareriroru
ssasesisosu
サ・ザセ・ゼスィ・ズィソ・ゾス・ズ
scascheschiscoscu
スカスケスキスコスク
sciasce / sciescisciosciu
シャシェショシュ
ttatetitotu
ティトゥ
uuaueuiuo
ウェウィウォ
vvavevivovu
ヴァヴェヴィヴォ
x, y, zもっぱら外来語に用いられる
z
(綴りの最初)
(綴りの最後)
zazezizozu

ツァ

ツェ
ズィ
ツィ

ツォ

ジユン

東京都出身。仕事は、ピアノ教えたり、たまに弾いたり、曲を書いたり。ピアノ好きだが練習は大嫌いであまりしない。そのため、演奏はミス多め。好きな言葉は、「かゆいところはかゆいまま」。好きなスポーツは野球。ニックネームは、兄貴だけが使う呼び名、由来は謎。 年齢は、理由もなくなんとなく内緒にしていたらどんどん言いづらくなって、いまだなんとなく非公表。

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